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ロンブー田村淳さんがHSP(繊細な気質)と公表された件についての考察

こんにちは、urarie(うらりえ)です。

 

 

本日は、

ロンブー田村淳さんが「HSP(繊細な気質)」と公表された件について考察していきたいと思います。

 

 

▼ 目次 ▼

 

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1.HSPとは?「繊細な気質の人」

1.HSPとは

HSPとは「Highly Sensitive Person(ハイリ―・センシティブ・パーソン)」の略で「生まれつき繊細な人」という意味です。

 

 

この概念は、後に紹介する田村淳さんがSNSで自身がHSPだと公表された他にも、日本テレビ系「世界一受けたい授業」で複数特集されたり、 フジテレビ系「ワイドナショー」、 TBS系「王様のブランチ」「グッとラック!」、 「中田敦彦Youtube大学」などでも次々紹介されております。

 

 

HSPという言葉自体は医学的な用語ではなく(つまり病気ではない)、心理学的な概念であり、生まれ持った「気質」のこと。

アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が提唱)

 

研究によると、全人口の15~20%、つまり5人に1人」がHSPとのこと。

 

 

また、この特性は人間のみならず、多くの生物種(ハエ・鳥・魚・犬・猫・馬・霊長類など)に見られることを、生物学者が発見しているとのことです。

 

 

 

決して多数派とはいえずとも、「5人に1人」は個人的には無視できない程の集団層なのではないかと感じています。

 

 

2.どんな人がHSP

HSP診断テストのチェックリストからいくつか抜粋したものが以下です。

 

  • 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気付くほうだ
  • 他人の気分に左右される
  • 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
  • 豊かな想像力を持ち、空想にふけりやすい
  • とても良心的である
  • 人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気付く
  • 生活に変化があると混乱する
  • 仕事をするとき、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる

 

当てはまる項目が多いと、HSPの気質は強いです。

 

 

詳細の診断テストは、エレイン・N・アーロン博士の公式サイトからどうぞ。

『The Highly Sensitive Person』セルフテスト

 

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3.HSPの4つの性質

HSPの気質の根底には次の4つの面(DOES)が必ず存在します。

 

・D:深く処理する(深く考える)ーDepth

様々なことを瞬時に感じ、他の人が通常考えない深さまで考える。

複雑なことや細かなことに目を向け、表面的なことよりも本質的なことを考える傾向にある。

 

・O:過剰に刺激を受けやすい ーOverstimulation

ひといちばい気がつき処理するため、人よりも早く疲労を感じやすい。

大きな音や光、暑さや寒さ、痛みなどに敏感だったり、楽しいイベントでも刺激を受けすぎて疲れたり、興奮して目が冴えて眠れなかったりする。

感じすぎた刺激を流すために、ひとりの時間や静かな時間が必要。

 

・E:感情反応が強く、共感力が高い ーEmotional & Empathy

共感力が強く、他者の意思や気持ちを察しやすい。HSPは非HSPよりもミラーニューロン(共感を生む働きをするといわれている神経細胞)の活動が活発だといわれている。

事故や事件のニュース、暴力的な映画などが苦手な傾向にある。

 

・S:ささいな刺激を察知する ―Subtlety

小さな音、かすかな匂い、相手の声のトーンや視線、自分を笑ったこと、ちょっとした励ましなど、細かなことに気づく。気づく対象は様々で個人差がある。

<引用: 今日も明日も「いいこと」がみつかる「繊細さん」の幸せリスト >

 

 

4.HSPの中にも様々なタイプが存在する

 HSPは以下2つに分類されます。

 

以下の図に概要をまとめました。

 

左側のカテゴリー(むらさき色を含むカテゴリー)がHSPです。

 

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<※1:参考文献を元に私が作成した図になります。転用厳禁でお願いします。> 

 

 

繊細なHSPと対照的な気質のHSS

HSSとは「High Sensation Seeking」の略で「刺激追求型」という意味。

 

HSS型HSPは「内向的だが好奇心旺盛(刺激に対してポジティブ)」という風な「矛盾した特性」をもっています。

 

 

 

ちなみに各カテゴリの人口割合はこれくらい。

 

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<※1同様> 

 

こう見ると、HSPはやはり少数派(全体の20%)。

さらにHSS型HSPについては、さらに稀な気質です(全体の6%)。

 

 

2.ロンブー田村淳さんがHSPだと公表された話

 2019年末にHSPであることをご自身のSNSで公表されております。

 

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芸能界という大きな舞台のいつも中心にいる華やかな淳さん。

 

一見HSPとは無縁の様な気もしますが、後述する「繊細さんが持つ才能」を理解すると納得です。

 

誰よりも周りの人に気遣え、細やかな感性を持っている。

物事の本質を突く様な鋭い発言が多いのも思慮深いHSPの才能ゆえ、なのかもしれません。

 

 

2020年9月にご自身のyoutubeチャンネルでも、HSPについて語られています。

お話しされている内容について、以下に要約したものを記載します。

 


www.youtube.com

 

  • 周りから「神経質」「潔癖症」と言われ片付けられていた事があるが、僕の中では腑に落ちなかった。
  • 僕は、HSS型HSP(全体の6%しかいないHSP)。好奇心旺盛でどんどん前に行くんだけど、傷つきやすいことが多い。アクセルとブレーキを両方とも持っているような形の HSP
  • 病気ではなくて気質っていう事を周りの人があんまり理解してくれてなくて。それも自分の中では「あー気質なんだ」っていうことで心が軽くなった。

 

HSS型HSP特有の「ポジティブだが繊細」という矛盾した特性について、淳さんご自身も、また、周囲の人たちも「一言で表現できない」、そんな違和感があったようですね。

 

 

そして、淳さんがHSPであることを公表された理由についても話されています。

これが非常に印象的でした。

 

  • 何が言いたいかというと『いろんな人がいますよ』っていうことですよね。 
  • HSPじゃないっていう人、つまり、物事があんまり気にならない人もいるんだってことを、僕は逆に認識できた。
  • 自分がHSPっていうことが分かって僕は気持ちが楽になったし、HSPじゃないっていう人がいるって事で気持ちが楽になった。
  •  お互いに分断をするためにこのカテゴライズをしてるわけじゃない。

 

解釈の柔和さが、さすが淳さんらしいというか、非常に共感を覚えました。

 

「僕はこんな人間だ!理解してほしい!」という個の主張ではなく、理解と納得

 

 

私は、自分を正しく理解することが、結果的に周りの人への理解にも繋がると感じています。

 

影響力のある淳さんが、こういった公表をして下さる事で救われた方、勇気をもたれた方は非常に多いのではないかと思います。

 

 

また、他のインタビュー記事でお話しされている内容から、HSPの特性がもたらす才能を垣間見ることが出来ます。

 

僕は18人に見られていたら18人全員に楽しんでほしくて、一人ひとりの表情や声の温度がすごく気になるけど、そうじゃない人もいる。

 

司会やMCとしてご活躍される淳さんにとっては、HSPの「共感力が強く、他者の意思や気持ちを察しやすい」という特性が非常にプラスに活きていますね。

 

繊細であることは決してネガティブではない。

 

こういったHSPが持つ「才能」について、続いて詳しくみていきましょう。

 

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3.繊細なHSPが持つ才能

1.書籍『繊細さんの幸せリスト』の紹介

 淳さんの番組にゲストとして登場され、淳さんのHSP特性についてお話をされた、HSP専門カウンセラーの武田友紀さんが書かれた書籍があります。

 

HSP=「繊細さん」と称し、より分かりやすくその気質について説明をして下さっています。

 

 

■「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本

繊細な感性を大切にしたまま、ラクに生きる方法について分かりやすく書かれております。

 

 

 

■今日も明日も「いいこと」がみつかる「繊細さん」の幸せリスト 

繊細な感性で毎日の「いいこと」をキャッチし、めいっぱい幸せを味わえるようになる方法について書かれております。

 

 

 

この『「繊細さん」の幸せリスト』の中で、繊細さんが持つ6つの幸せとして書かれている項目があります。

 

私はこれを読んでいて、6つの幸せでもあるが、6つの才能でもあるのでは?と感じたので、次の項目で「HSPが持つ6つの才能」と言葉を置き換えて紹介させて頂きます。

 

2.HSPが持つ6つの才能

書籍からの抜粋です。書籍では「幸せ」と表現されておりますが、私は「才能」と置き換えさせて頂いております。

 

  1. 感じる才能:小さなことに気づいて楽しむのが上手。
  2. 直感の才能:「自分に合うもの」が一瞬でわかる
  3. 深く考える才能:本質的なことに目を向ける
  4. 表現の才能:細やかな感性が豊かな表現につながる
  5. 良心の才能:「自分のため」と「人のため」が重なったとき、大きな力を発揮する
  6. 共感の才能:相手の気持ちを大切に受け取る

 

まさに淳さんのイメージといった感じ。

 

 

私はここで「HSPってこんなに凄いんだぞ」という話がしたいのではなく、特性とはある場面ではマイナスにも見えるが、見方を変えればプラスでもあるんだ、ということを多くの人に理解して頂きたいなと思います。

 

 

著書の武田友紀さんは「繊細」という特性のプラス面、つまり才能について、愛をもって語っていらっしゃると感じました。

 

 

生まれもっての特性や気質は誰にでもあるもの。

 

それはつまり、誰にでも才能があるということではないのでしょうか。

 

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4.AB型=変わり者と揶揄され続けてきた私の話

私は淳さんの話が物凄く心に響きました。

何故なら私は「AB型」という言葉に幼い頃からずっと救われて来たからです。

 

私は血液型がAB型なのですが、日本人においてはAB型は10%しか存在しないと言われています。HSPが20%なので、それよりもまだ少ない数です。

 

 

血液型の性格分類は科学的根拠はないとされておりますが、それでもずっとAB型の人間が持つとされている性格特性で、私の人間性はよく片付けられてきました。

 

 

『変わり者、二面性、気まぐれ、他人に興味がない』

 

 

そんな風にAB型の性格特性はよく語られます。・・・そうじゃないのにな、と私自身が思うことがあっても、一致する面だけをすくい上げて「まさにAB型」と一括りにされていました。

 

それが嫌だったのではないです。むしろ「有り難い」「そう思って貰えていたら助かる」という印象でした。

 

 

 

というのも、HSPについて調べていて、私は自分がHSS型HSPの気質がある様な気がしています。矛盾した特性を持ったHSPです。きちんと診断を受けた訳ではないので、あくまで私個人の感覚です。

 

 

ベースは繊細ですが、好奇心旺盛なところや行動力がある(刺激を求める)という点から、繊細な面に関しては気付かれにくく、誤解されやすい事が多いです。

 

 

でも、周りの人に正しく理解されていない違和感については、今までは「AB型」という言葉で私は物凄く救われてきていました。

 

「AB型」だと言うと、私の矛盾した特性を相手が勝手に想像してくれる為、私にとっては非常に便利な共通言語でもありました。

 

 

ずっと「AB型」という言葉に助けられてきたのです。

 

 

 

5人に1人の割合。これを世界規模で換算すると・・・世界人口が約78億人なので、15億6000万人。HSPという概念が体系化することで、HSPの人全てが救われる訳ではないとは思います。

 

それでも、HSP」という言葉が世界の共通言語になることで、私の様に救われる人も多くいると思います。

 

そう思うと、もっともっと広まって欲しい概念だな、と感じます。

 

 

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5.自分にとっての当たり前は人にとっては違うと理解できると人生が気楽になる

世の中には多くの性格診断や個性をはかるテストが存在し、人々をカテゴライズしています。

 

淳さんも仰っていましたが、それはお互いを分断する為のカテゴライズではないということです。

 

正しく自分を理解するため、そして、自分と違う人間性を理解・納得するためのカテゴライズだと私は考えます。

 

 

自分にとっての当たり前は人にとっては違うと理解できると、人生は気楽になります。

 

そして相手への理解は優しさへと繋がり、思いやりに溢れた人生は人の心を豊かにすると信じています。

 

 

この記事を読んで下さったあなたにも、優しさと思いやりに満ちた人生が訪れますように。

 

 

*urarie/うらりえ*

 

 

 

 

~参考~

『The Highly Sensitive Person』HSPの発案者、エレイン・N・アーロン博士の公式サイト

 『ダ・ヴィンチニュース』

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本

今日も明日も「いいこと」がみつかる「繊細さん」の幸せリスト 

『ココヨワ』